青い星と青虫と
どれだけの時間がたったのかわからないが、小夜の声で阿狼は起こされた。
「うっ・・・」
「お疲れさま、王様。うふっ」
「みんなは?ルナドルートは?」
「ここはルナドルートの入口よ。」
「えっ、ここは仮住まいのアパートで・・・あれっ押入れが?
押入れの中身がからっぽになってる!」
小夜は阿狼が眠っている間の出来事を説明した。
ルナドルートは魔族の反乱から救われ、新しい王族システムができあがったおかげで強い結界を張ることができた。
しかし、ちりじりに離れ離れになった仲間たちがもどるには時間がかかることと、復興にも時間を必要とすることもあって、人間として過ごしたもとのアパートにかわらず住みながら、ルナドルートと行き来することにしたのだという。
「そうか。私が先頭をきって動かねばならなかったのに、姫にすべてを押し付けてすみません。」