青い星と青虫と

小夜たちが到着すると、もう市狼と化け物は戦っている最中だった。


最初に現れた化け物を粉砕した市狼とは思えないほど、今回は苦戦を強いられているように見えた。


「どうして?
あ・・・市狼さん、足を負傷してる。
阿狼さん、早く!市狼さんが!!」



「はい、小夜さんはここにいてください。
私がすぐにカタをつけてきますから。」


阿狼は銀に輝く長剣を鞘から抜くと、よろめく市狼の前に飛び出した。



「阿狼!姫はどうした?」



そう市狼が質問している間に、阿狼は魔物の頭部、胴体、足、腹と切り裂き、魔物を粉砕することに成功した。



「す・・・すごい。阿狼さんって強い。
それに、剣が・・・(あまりに似合いすぎて・・・かっこいい)」



「小夜さん?・・・・そんなに怖かったですか?」



「い、いえ・・・大丈夫です。ありがとうございます。
それと市狼さん。足痛いですか?」



「いや、こんなの怪我のうちに入るかってね。
え?小夜ちゃん???」



「じっとしてください。千花さんに診てもらうまでに応急手当くらいしなきゃ。




「あ、そんな気を遣わなくていいんだって。
小夜ちゃんは姫さんなんだから。そんなことは・・・!
なっ!!キズがない。ウソっ??」


次の瞬間、小夜は阿狼の胸に倒れこんでしまった。


「小夜さん!!!!姫!!」
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