青い星と青虫と
小夜はあまりの驚きに声も出ない。
((阿狼さんが私に告白してるの・・・?
いつもの冷たいイメージとは違って、とても重くのしかかるような威圧感。))
小夜は目の前のことが唐突すぎるのと、阿狼の口から出た言葉とは思いたくない気持ちとで思わず、力いっぱい手に力を入れた。
パシッ!!!
((はっ・・・うそっ!思いっきりひっぱたいちゃった・・・。))
「申し訳ございませんでした。」
阿狼は跪いて、頭を下げると部屋へもどり始めた。
「待って!違うの。違う・・・んだって。」
すぐに阿狼を追ったがアパートの中に入られてしまった。
小夜はしばらく星を眺めてから阿狼の部屋のポストに手紙を入れた。
『たたいてしまってごめんなさい。
私は品物ではないので、阿狼さんのものにはなりたくありません。
私は阿狼さんが好きです。
でもどういうことが愛することなのかがまだわかりません。
こんな未熟な私でもいいのでしたら、お願いです。
私を守ってください。
わがままでごめんなさい。
学校でシカトしないで許してください。
小夜 』
さっと手紙を取り出して目を通した阿狼は笑顔になっていた。
((小夜さん・・・。シカトなんてするわけないのに。
お生まれになって初めてお目通りしたあの時から、かわいくて仕方がないのだから。))