青い星と青虫と
小夜は怖さを感じながらも、阿狼も凍らせてしまったことを思い出し、裕鷹に言葉を投げかけた。
「さっきは私を助けてくれたんじゃなかったんですか?」
「助けたね。女の子のいじめは見ていて気分が悪いし。
でも、ルナドルートの姫には貸しもあるし、興味があるんでね。」
「何ですか。
あなたも、私を利用して王様になりたいとか?」
「君が俺を愛してくれればね。
だが、それはとても難しそうだし。
両思いだと思われた相手でも、うまくいってなさそうなところを見ると、すごく興味があるんだなぁ。
2人の間に何があったのか・・・。」
「言いたくありません!
そういったら、私を襲いますか。」
「襲う?そんなわけない。
俺たちはお前たちも含めて皆を守るために魔と戦って、鷹は俺ひとりだけ。」
「えっ・・・」
「妖怪として見える部分の話だ。ひとりだからって気にするな。
それに、俺はおまえがここに来たことを知ったからここに先生として就職したわけだから。
つまり・・・おまえを守るためにな。」
「どうして、そんな?」
「もう守りたい同種はいないから。
それと、16になったという姫に会ってみたかった。
なかなか、守るに値する姫様だ。」
「えっ!」