青い星と青虫と
小夜は市狼に阿狼を信じるように言われたことを伝えた。
「そう。・・・で小夜さんは私を信じてくれますか?」
「もちろん!と言いたいところだけど。
今日みたいなことがあったら、信じてるって言えない。
だって私、今の時間になっても、市狼さんにたくさんお話してもらっても、胸がもやもやして悲しくなったんだもん。
会長の阿狼さんはモテモテのファンだらけ~って理解できてるはずなのに、今すごくお家に帰りたくなってたりして、今の阿狼さんに会いたかったのに、私は頭がおかしくなってしまったんです。」
「ふふっ・・・そんなことはありません。
小夜さんは正直で優しくて、私にとってかわいくて仕方のない人です。
かわいくて、かわいくて、また鎧を修復するはめになりそうだ。」
「そんなこと言って・・・佐織さんとキスした事実はかわりません!
これからだって、佐織さんはあんなに積極的なんだもの。」
「小夜さんは積極的にはならないんですか?」
「私は今の阿狼さんとこうやっていっしょにいるのが好きです。
会長は私の趣味じゃ・・・ないし・・・でも。」
「でも?」
「もう私の言うことにつっこまないでください。
ごめんなさい!」
小夜が阿狼の腕をふりきって逃げ出そうとすると、阿狼は小夜を押し倒して言った。
「言ってほしいんです!」
「えっ!」