青い星と青虫と
翌日は代休で学校は休みだった。
しかし、阿狼と市狼そして小夜はルナドルートの王宮に来ていた。
「小夜さん、お疲れなんじゃありませんか?」
「えっ?私はこのとおり、元気モリモリです!
それより阿狼さんは魔力切れでふらつきませんか?
人間の年に換算できないほどのお年なのだし。」
「・・・っ。」
市狼はさりげなく、阿狼に尋ねる。
「ご機嫌損ねてるみたいだけど・・・おわっ!
その首筋の跡ってさ、もしかして?」
「昨日は気付かなかったんだ。学校で例のコから唇にキスされただけだと思ってた。
でも、朝になったらね。」
「どうした?ほんとに魔力切れで肌の感触にも気がまわらなくなったとか・・・?」
「そこまでもうろくしてないっていうか、ここでは私は年寄りの中には入らないぞ。」
「そういいきれないみたいだぞ。
はーーーーーっ!」
市狼が槍を回転させると、バラバラバラっと手裏剣のようなものが地面に落ちた。
「これは・・・。トゲか?」
「阿狼を狙ってきたけど、心当たりは?」
「ない。あっ!!小夜さんは?」
「いない!こういうときのための・・・アレはっと。」