青い星と青虫と

市狼は携帯電話の画面を見る。

「小夜ちゃんは奥にいる。
でもなぁ・・・とくに襲われてるとか何もないみたいだ。」


「えっ。」


阿狼は慌てて右へと飛んで身をかわした。


「私に攻撃?」


「これじゃ小夜ちゃんとこへ合流できないな。」



「私はいいからお前が行ってくれ!」



「でも、今の阿狼は・・・」


「いいから行け!」



その頃、小夜は2人が後から来ていないことに気付いて、王宮の入り口側へと戻ろうとしていた。


確か、入ったときには開けっぱなしだったドアがぴったりではないが、軽く閉まりかけていたのでドアノブに手をかけようとしたとき



「だめだっ!」


ジュワジュワーーーーーージュッ



小夜はドアの前で尻もちをついた。


「あいたたた・・・。ありがと阿狼さ・・・!?!?
あなたは、紫音さん! どうして?」


「姫のナイトが役立たずだから後をつけてきたんだ。」




「そんな言い方。阿狼さんたちはそこに・・・あれ?」
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