everlasting love~幾星霜の果て
――またあるときは、君は僕の娘だった。
「ねぇ、あなた。アデールの右手に、あなたと同じアザがあるのよ」
「見て見てーパパといっしょー」
その結婚は、いわば政略的なものだったけれど。
妻はとても優しく家庭的で、僕はそれなりに幸せだった。
妻とのあいだに生まれた女の赤ちゃん。
その子の手のひらにアザを見つけたとき、僕は思わず苦笑した。
こういう関係もあるわけか、と。