everlasting love~幾星霜の果て


「ヒメミコ様亡き後、君は女王になって、この国を治めなければならない」


「……そんなものにはならない。わたしはタスクと一緒にいたいの」




そう言いながらすがりつくカヤを、僕は優しく突き放した。




「タスク……?」


「……僕はヒメミコ様と一緒にいくよ。逃げきれたとしても、僕と君の家族が殺されてしまう」


「………っ」




家族のことを持ち出され、カヤは黙り込んだまま、ただ涙だけを流した。




「大丈夫。少しのあいだ離れるだけだよ。生まれ変わって、きっと君を見つけるから」


「……タスク……」




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