everlasting love~幾星霜の果て
銅鑼(どら)の音が鳴り響くなか、まず最初に、深く掘られた穴に奴婢たちが次々に押し込められていく。
「おかあさぁん、こわいよぅ……」
まだ幼い女の子が泣きじゃくりながら、母親にすがりつく。
「怖くなんてないのよ。ヒメミコ様にお仕えするのだから」
そうなだめる母親の顔にも、にわかに恐怖の表情が表れている。
なんて、残酷なんだ。
生きたまま埋められるなんて。
平和な世を願っていたヒメミコ様は、
奴婢とはいえ、このようなかたちで人々の命が絶たれることを望んでいるのか?