everlasting love~幾星霜の果て


ヒメミコ様の死因は、俺とカヤ、そして手を下した者たちだけが知っている事実だ。




「……タスク? ヒメミコ様は病で亡くなったんじゃないわ」




俺の顔を覗き込みながら、律はそれを否定した。




「……殺されたのよ? 今で言う日食が起きて。日食は不吉なものだと言われていたから。そのようなものを防げなかったのは巫女としてあるまじきことだと、抹殺されたのよ?」




ちがう、蜂谷なんだ。俺がずっと探していたのは。


だからそんなはずはない、と、何度も自分に言い聞かせながら、俺は律の記憶を次々と引っ張り出す。



でも――……

律の口から語られる輪廻転生の記憶は、すべてが俺の記憶と一致していた。

そのときの互いの名前さえも。




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