everlasting love~幾星霜の果て
君に捧げる曲
――10月に入ると、文化祭の準備で学校じゅうが慌しい雰囲気に包まれる。
「おい、店の看板、間に合うのかよ」
「うっさい男子! 文句言うなら手伝えよ!」
うちのクラスは焼きそばとジュースを販売することになり、どうも店の看板が間に合っていないようだ。
「瑠衣、美術室からペンキ運ぶの手伝ってくれ」
「あぁ」
焼きそばの材料とジュースの仕入れについて話していると、大道具担当の慶太からヘルプを求められる。
「やっとペンキ塗りに入ったのか?」
美術室に向かいながら慶太に尋ねる。