everlasting love~幾星霜の果て


「……懐かしいでしょう?」




小さな声で律は問いかける。




「ほら、右下にほんの少しだけ池が描かれてあるでしょう?」


「………っ」


「この池のほとりで、こっそり会っていたよね、わたしたち」




律が指したそれは、俺とカヤが逢瀬を重ねた“秘密の場所”。




“タスク――”




あの頃のカヤの声が、俺の頭のなかに響く。




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