everlasting love~幾星霜の果て
律は俺の手をとると、手の甲を優しく撫でながら言った。
「だいじょうぶ。わたしは気にしていないから」
その刹那、あの頃の記憶がフラッシュバックする。
“だいじょうぶよ、タスク――……”
俺を宥めるとき、励ますとき。
カヤはいつもこうやって、俺の手の甲を優しく撫でながら言ってくれた。
“だいじょうぶ”、と。
たったそれだけのことなのに。
俺の心はすぐに晴れて、それまでの悩みや怒りなど重い感情があっという間になくなった。