everlasting love~幾星霜の果て
「ほーら来た。瑠衣、お誘いだぞ」
現れたのは2人組の女子。
ちょっと気が強そうな雰囲気の背の高い女子と、ショートカットの小柄な女子。
どうやら用があるのは、顔を赤らめてもじもじしている小柄な女子のほうらしい。
「じゃ、俺、あっち行ってるわ」
気を利かせた慶太がそう言って立ち上がると、背の高い女子が呼び止めた。
「慶太先輩! ちょっといいですか!?」
緊張しているのだろうか。
まるで、喧嘩売ってます、みたいな強い口調に慶太がびくりと小さく肩を震わせる。
「……俺、何かしたか?」
いや、違うだろ慶太。
どう考えたってこれは、後夜祭のお誘いってやつだろ。
「頑張れよ」
俺はにやりと笑いながら慶太の肩を叩くと、屋上のすみっこへと移動した。