everlasting love~幾星霜の果て
「瑠衣――……」
昼休みの俺の居場所でもある校舎の屋上。
漫画を読みふける慶太の隣で、iPodをいじっていると不意に声をかけられた。
「律ちゃん!」
素早く反応したのは呼ばれてもいない慶太のほうだった。
「なに、どうしたの?」
「……瑠衣先輩にちょっと話があって」
その言葉を聞いて、慶太の表情が見る見るうちにだらしなく緩み始める。
「話って、まさか、ひょっとして」
「……おまえが期待しているようなことはひとつもないから」
慶太の頭を軽く殴ったあと、俺は律を連れて屋上のすみのほうへと移動した。