everlasting love~幾星霜の果て
12月の真っ昼間。
いくら天気が良くても、屋上は冷たい風が何度も吹きつける。
あんな寒い場所で昼休みを過ごすのは俺と慶太ぐらいだ。
「律ちゃんとモメてたようだけど、ああいうところを他の女子に見られるなよ? 律ちゃん、やられるぞ?」
「あ……」
何も考えていなかった。
周囲を気にするのは蜂谷と一緒にいる時だけだったから。
「……ありがとな、慶太」
大事なことを教えてくれた慶太に礼を言うと、照れくさそうな笑顔だけが返ってきた。