everlasting love~幾星霜の果て


どれだけのあいだ、縄を引っ張り続けたんだろう。


突然、縄にかかっていた重みがなくなり、僕のからだがバランスをうしなった。




「………っ!」




振り返ると、燃えさかる炎は君のからだをすべて包んでいた。

炎で切れてしまった縄をギュッと握りしめる。



人々や父さんは、君のからだが完全に燃え尽きるまでその場にいた。

もちろん、僕もだ。



けれど僕は、黒く焦がされていく君の姿を、まっすぐに見ることができなかった。




君の手を殺めてしまったこの手が、ひどく忌々しいものに思えた。





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