everlasting love~幾星霜の果て


封印した記憶を無理やり呼び起こされて、その後に残ったのは恐怖と絶望だ。



君を、殺めてしまった過去。

蜂谷がカヤではないという確証。



いつもダラリと緩めている制服のネクタイが、首を締め付けているわけじゃないのに、ひどく苦しく感じる。



……君は、もっと苦しいはずだ。




それなのに。

蜂谷は平気で、首に密着させるかのようにマフラーを巻いている。




手のひらのアザ。

嫌いな食べ物でさえも大切にする。

大嫌いな“ハンマークラヴィーア”第4楽章。




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