everlasting love~幾星霜の果て


「……蜂谷。ちょっとだけ、からだ貸して」


「はあ?」




蜂谷の返事を聞く間もなく、ギュッと抱きしめる。



俺は、なんて都合のいい人間なんだろう。



蜂谷に過去の記憶がないことに苛立っていたくせに。



いまは……

“蜂谷には記憶がないのだから仕方のないこと”で済ませようとしている。




「ちょっと……、苦しい……」




蜂谷を抱きしめる腕に、つい、力が入る。



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