everlasting love~幾星霜の果て


たかが、マフラーだろ。

俺にとってはトラウマであっても、蜂谷にとってはそうじゃないかもしれない。



でも、だけど。

遠い昔、俺が君を殺してしまったことは、事実なんだ。




「……っ、もういいでしょっ」




無理やり蜂谷がからだを引き離した。




「どうしたの? 何かおかしいよ?」


「…………」


「あたし、何かした?」




心配、と言うよりも、責め立てるようにして蜂谷は訊くけれど。

俺は何ひとつとして答えられない。



< 242 / 555 >

この作品をシェア

pagetop