everlasting love~幾星霜の果て
「そっか」
「……ごめん」
蜂谷の家に行く用事がなかったとしても。
律と一緒に帰るところを誰かに見られたりしたら、それはとてつもなく危険だ。
「それじゃ」
「あ、待って」
踵を返し、立ち去ろうとした俺を律が引き止める。
「冬休み、一度でいいから会えないかな」
「………」
「再会してから、ゆっくり話をする時間もなかったじゃない? 昔のこととか、いろいろ話したいの」
それは、カヤの生まれ変わりでもある律にとって、素直な感情だ。