everlasting love~幾星霜の果て


俺だって、ずっと思っていた。

君と再会したら、どうしても訊きたいことがあったから。



最初に出会った時代。

俺が逝ってしまったあと、君は新しい女王としてどんな生涯を送ったのか。

俺たちが過ごしたあの国が、その後どうなったのか。



日本史の授業で、あの国のことはたびたび出てきたけれど。

あまりにも昔のことすぎて、歴史そのものがあやふやになっている。

ヒメミコ様の名前が微妙に違っていたり。

……特に、君の名前なんか“誰だよそれ”ってくらいに、完全に違っているし。



そういう間違い探しを、2人で笑いながらしてみたい、なんて思っていたんだ。




そんな未来を思い描くとき、いつだってそばにいるのは蜂谷だった。



……正直、律の存在は、いまだにしっくりこない。

認めなきゃいけないのに。




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