everlasting love~幾星霜の果て


「麻友のお友達?」


「え、えぇ、まぁ」


「ちがうわよ」




ドアのむこうでムキになって否定する蜂谷。

しかしお母さんは、蜂谷のことなど無視して言葉を続ける。




「お見舞いに来てくれたの?」


「あ……、いや、成績表とか届けに」


「あら、わざわざありがとうね。寒かったでしょう? お茶でも飲んで行って?」




気さくなお母さんの誘いに、つい、頷いてしまった。

蜂谷は渋々と玄関のチェーンを外し、俺とお母さんを中に入れる。



……こいつ、お母さんには弱いんだな。



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