everlasting love~幾星霜の果て
俺の気持ちを解ってくれたのか。
それとも、“今回も”諦めたのか。
律の真意は分からないし、確かめようとすれば、また同じことの繰り返し。
時折、学校内で律と出くわせば、必ず視線が合う。
先に目をそらすのは、いつも俺のほうだった。
「瑠衣、おまえは予備校に通わないのか?」
晩ご飯を食べたあと、テレビを観ていた父さんがふと口にした。
たったいま、テレビで予備校のCMが流れていたもんだから、それで思い出したのだろう。
「受験だっていうのに、予備校の話を全然しないからさ」
父さんと向き合う位置にあるソファに座っていた俺は、新聞に目を通したまま言う。
「……そんなの必要ないよ」