everlasting love~幾星霜の果て
「さて、と。風呂にでも入ろうかな」
父さんに付き合ってドラマを観る気にはなれず、風呂に入ろうと腰を上げた。
『……遺跡で、3世紀中ごろのものと思われる大型建物群跡が発見されました』
テレビからそんな声が聞こえてきて、宙に浮いた腰が自然とソファに降りた。
食い入るようにニュースを観る俺の後ろで、母さんが嬉しそうに声を上げる。
「やだ、母さん、また一歩リード!」
「え?」
「ちょっと前に、この遺跡で昔の食べ物が見つかったらしいのよ。そのときに父さんとね、賭けをしたの」
「……賭け?」
「そう。邪馬台国は畿内か九州か……って」