everlasting love~幾星霜の果て


「……最近、お盛んですねぇ」




春が過ぎて、じめじめとした梅雨の季節。

湿気のこもる放課後の教室で、久しぶりに会話を交わした笹倉さんの第一声に苦笑する。




「手当たり次第ってわけじゃないし」




猿みたいに手当たり次第と思われても困る、と、誤解を訂正すると、

彼女はずい、と、俺に顔を近づけた。




「じゃあ、あたしともやってみる?」




口角を少し上げてイタズラっぽく言う笹倉さんの額を指で思い切り弾く。




「ったー! ちょっと、女に恥かかせる気?」




笹倉さんは額を押さえて抗議するけれど、それはあきらかに本気じゃない。

バカみたいに笑う俺を軽く睨みながら、笹倉さんは言う。



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