everlasting love~幾星霜の果て


俺が立て続けに問い詰めると、律は静かに言う。




「それはすべて、カヤ様の罪に繋がっている」


「罪って……、カヤはなにをしたんだ? 民を裏切ったって……」


「………」


「律!」




カヤが民を裏切ったなんて信じたくなかった。

ヒメミコ様の後を継ぐ女王として、カヤは必死に頑張っていた。

そんなカヤが、民を裏切ったなんて――……




「……わたしは、カヤ様は民を裏切ってはいないと思う」




重々しく口を開いた律は、大きな瞳にうっすらと涙を浮かべている。




「でもね、でも……、裏切ったことになるのよ」


「なんだよそれ、意味分かんねぇし」



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