everlasting love~幾星霜の果て


「どうするのですか?」




主祭殿に戻ったあと、そう問いかけたわたしにカヤ様は力なく言った。




「……1人の従者も持たずに、か」




ヒコミコ様の言葉をカヤ様は呟く。




「……タスクも奴婢の1人なのですよ?」




わたしは、カヤ様とタスクが、身分を越えて深く愛し合っていることを知っている。


女王たるもの、生涯、神に仕えなければならない。

相手が、奴婢はおろか身分の高い者であったとしても、男子と愛し合うことは禁忌だ。



それでもわたしは、カヤ様とタスクが幸せになれるよう願っていた。

カヤ様と同様に、わたしも神に背いた1人だ。



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