everlasting love~幾星霜の果て


カヤ様にいろんなことを教わるけれど、いまだに失敗が絶えない。

“落ちこぼれの女王候補”だ。




「――イヨ」




わたしの名を口にしたカヤ様がにこりと笑う。




「きっとおまえは、立派な女王になるぞ」




――それが、カヤ様の最後の言葉だった。





翌朝。



「……カヤ様?」




朝餉(あさげ)を手にカヤ様の寝所に向かうと、カヤ様はまだ眠っていた。




「カヤ様、朝餉をお持ちしま……」




カヤ様の生気の抜けた顔に、手にしていたあさげをひっくり返してしまった。



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