everlasting love~幾星霜の果て


女王だけが入ることの許される主祭殿の最上階の間に強引に入り込み。

霊力もないくせに神託を受ける真似事を行い、民たちを混乱させた。



やがて民たちは反発し、国は内乱状態に陥ってしまった。

民たちの暴動は凄まじかった。

ヒコミコ様の側についていた者たちは恐れを成して、続々と民たちの方へと寝返る始末。


気づけば、ヒコミコ様の唯一の味方は側近のスグリだけになっていた。



わたしは次期女王という宣言こそされていなかったものの、カヤ様から次期女王としての手ほどきを受けていた。

そのことから、王族や民たちの声によって就くことができた女王の座。



女王になったわたしは、ヒコミコ様とスグリを国から永久に追放した。

2人が一歩でも国に足を踏み入れるようなことがあれば、即刻、首を取れ、と兵たちに命じた。



そんなわたしに侍女たちは「厳しすぎないか?」と不安を滲ませたが、当然の報いだ。

あの2人は、ヒメミコ様を殺めたうえに、この国を混乱に陥れたのだから。



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