everlasting love~幾星霜の果て
“罪”
“一国の女王”
何気に口にした2つのキーワードが、俺たちのあいだから和やかな空気を奪い去った。
「――こんなこと、話している場合じゃないわね」
「……あぁ」
「すべてを話すわ。ヒメミコ様とあたしだけが知っている、ほんとうのことを」
思わず、ごくりと喉を鳴らしてしまった。
カヤが犯した、民を裏切ったという罪。
ずっとカヤのそばにいた律……いや、イヨでさえも知らない真実。
話に入る前に、蜂谷は俺の目をじっと見据えて言った。
「きっと、タスクはわたしを非難すると思う。嫌いになると思う。それでもいい?」
「そんなこと気にするな。俺の気持ちが変わることは絶対にないから」
きっぱりと言い切ると、蜂谷は安心したかのように口を開いた。