everlasting love~幾星霜の果て
ヒメミコ様を埋葬したその夜。
わたしの頬を止め処なくつたうこの涙は、誰のためなんだろう。
物心ついたときから、ヒメミコ様に様々なことを教わった。
偉大な女王・ヒメミコ様の後を継ぐ者として。
ヒメミコ様は、とても優しく教授してくれた。
だけど、あることに関してはとても厳しい表情で、口癖のように繰り返し言った。
「決して、男子に心を奪われてはならない」
女王たる者、神にすべてを捧げる身である。
ヒメミコ様は自身の心にそれを強く刻みつけていて、自分の身の周りを侍女のみで固めていた。
唯一、ヒメミコ様に接することが許される男子は、弟のヒコミコだけだった。