everlasting love~幾星霜の果て
永遠
蜂谷の話を聞き終えたあと、しばらく言葉が出てこなかった。
俺のあとを追って死んだなんて――……
ヒメミコ様のあとを継いで、あの国を立派に治めてくれたのだと信じていたから。
歴史上に名を残したイヨが、カヤに代わってあの国を建て直したんだ。
「……がっかりしたでしょう?」
苦笑する蜂谷に、俺は小さく首を振る。
「あのときカヤが言ったように、一緒に逃げていればよかったんだ」
「……ううん。一緒に逃げていたら、きっと、あたしもタスクも後悔したかもしれない。結局はあたしの弱さが招いたことよ」
ちがう。俺はカヤがそばにいてくれるのなら、絶対に後悔なんかしない。
だけど、いちばんの原因は……
この世界では考えられないあの時代の慣例や、権力を強く望みすぎた者たちだ。