everlasting love~幾星霜の果て
「最後とはいえ、この世界は気に入ったわ。あたしがいちばん望んでいた世界よ」
「……俺もだよ」
平原をぼんやりと眺めていると、俺の視界のすみに、こちらをじっと見つめる蜂谷の顔が入った。
「ん?」
俺が小さく首を傾げて見ると、蜂谷ははにかみながら口を開いた。
「瑠衣――……」
それは、今の俺の名前だ。
そう呼んだ名前に込められた蜂谷の気持ちを汲んで、俺もまた口にする。
――“麻友”、と。