everlasting love~幾星霜の果て


「何も心配することないわ。みんな、輪廻転生から解放されるだけ」


「でも……」




それでも不安な様子を滲ませる俺に、麻友はきっぱりと言い放つ。




「ヒメミコ様に仕えていた“元”女王が言ってんのよ? 少しは信用しなさいよ」


「…………」




険しい顔つきで俺を睨んだのも、ほんの一瞬。

この現代で、「“元”女王」と平気で言い切る麻友がおかしくて。

顔を見合わせたあと、俺と麻友のあいだに、ほぼ同時に笑いがこみ上げてきた。




「もうさぁ、暗いこと考えないで。こっちにいるあいだ、それなりに仲良くしよう」


「……あぁ、そうだな」



< 432 / 555 >

この作品をシェア

pagetop