everlasting love~幾星霜の果て


――まるで、これまでの日々を埋めるかのように過ごす密な時間。



映画を観たり。

買い物をしたり。

一緒にゴハンを食べたり。



演技とはいえ、麻友に嫌われ続けた日々からは想像できなかったことばかり。

残されたたった数日じゃ、あまりにも短すぎると思ったけれど。


麻友が言ったように、朔の日が永遠の別れになるわけじゃない。

ただ、すべてから解放されるだけであって。


その日が過ぎれば遠距離にはなるものの、またこうして麻友と肩を並べることができるのだから、そう焦る必要はないと考え直した。




だけど。




「……え。なんでダメなんだよ」


「絶対ダメ」




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