everlasting love~幾星霜の果て
ひょっとして蜂谷も、俺と同じように過去の記憶を持っているんじゃないかって。
ホロドモールを経験した俺が食べ物を大切にするように。
蜂谷もまた、あのときの記憶が残っているからそうするんじゃないかって。
でも、だけど――……
「……なに見てんのよ」
俺の視線に気づいた蜂谷がじろりと睨む。
「や、蜂谷っておいしそうに食べるなーって思って」
「やだー瑠衣くんー。あたしだっておいしそうに食べるよー?」
顔を緩ませながら言う倉田を無視して、蜂谷は言う。
「あんたストーカー? ほんっと勘弁してよ」