everlasting love~幾星霜の果て


ひょっとして蜂谷も、俺と同じように過去の記憶を持っているんじゃないかって。


ホロドモールを経験した俺が食べ物を大切にするように。

蜂谷もまた、あのときの記憶が残っているからそうするんじゃないかって。



でも、だけど――……




「……なに見てんのよ」




俺の視線に気づいた蜂谷がじろりと睨む。




「や、蜂谷っておいしそうに食べるなーって思って」


「やだー瑠衣くんー。あたしだっておいしそうに食べるよー?」




顔を緩ませながら言う倉田を無視して、蜂谷は言う。




「あんたストーカー? ほんっと勘弁してよ」




< 45 / 555 >

この作品をシェア

pagetop