everlasting love~幾星霜の果て
君を、忘れない
翌日の昼休み。
いつものように慶太と一緒に過ごす校舎の屋上。
「でさ、待ち合わせの時間を1時間も勘違いしていてさ、俺」
弁当を食べながら慶太は、2年のときの後夜祭をきっかけに付き合い始めた彼女とのノロケ話を始める。
「てっきり帰ったかもーなんて思ってたらさ、待っていてくれてたんだよ」
「すっげー怒ってたんじゃね?」
「いやいやいや。“何かあったのかなって心配してた”ってさ」
「つかさ、ケータイ持ってんだろ、2人とも。連絡すりゃあいいじゃん」
「それがさ、彼女のケータイ充電切れててさー」
緩みきった笑顔を見せながら話す慶太を見て、この他愛もない普通の会話が幸せに感じた。