everlasting love~幾星霜の果て
「実は俺、夏休みに麻友に会いに行ったんだ」
「……“麻友”?」
麻友に会いに行ったということよりも。
俺が“蜂谷”ではなく、“麻友”と呼んだことのほうに、慶太は激しく反応する。
「なんだよ、“麻友”って。は? なに? おまえら、和解したのか?」
突然の告白にすっかり動揺してしまった慶太は、
「いや、ていうか違うな。会いに行ったってことは付き合ってるってことなのか? 磯辺は? あれ、磯辺? そういや別れたって……」
1人で勝手に、どんどんと話をややこしくしていく。
「磯辺とは別れて、そのあと……まぁ、いろいろあって付き合い始めたんだよ」