everlasting love~幾星霜の果て


「……顔、声、名前、存在」




日誌に視線を落としたまま、蜂谷は淡々と答えた。




「それって全部じゃん。つか、俺、直しようがないじゃん」


「そう。だから、あたしは永遠にあんたが大嫌いなのよ」


「……もし、全然違う俺に生まれ変わっても?」




そう訊くと、日誌にペンを走らせていた蜂谷の右手がピタリと止まった。

まるで、“生まれ変わる”という言葉に反応するかのように。




……まさか。



そんな淡い期待を抱いてしまう。




< 49 / 555 >

この作品をシェア

pagetop