everlasting love~幾星霜の果て
「目を、閉じて?」
「えっ?」
「いいから、」
早く、と言った麻友の声と、「タスク」と呼ぶヒメミコ様の声が重なった。
律のときとは違う、ヒメミコ様の低い声。
たった、それだけで分かった。
俺は“カヤの転生に必要な道具”ではあったものの、何かの罪を犯したのだと。
耳ではヒメミコ様の声を聞き、
両方の瞼は、麻友に促されるがままに固く閉じられる。
『おまえは奴婢でありながら、次期女王でもあったカヤと逢瀬を重ねた。カヤを拒むこともできたであろうに』
――俺の罪は、カヤと愛し合ってしまったこと。
それがカヤにとって最大の禁忌であることを知っていたのに、俺は自分の気持ちを抑えることができなかった。