everlasting love~幾星霜の果て
毎日、毎日。
朝も昼も夜も、カヤのことばかりを考えていた。
一緒にいられるわずかな時間が、たまらなく幸せだった。
『身分の差を越えて人を愛することは自由だ。しかし、その気持ちが結果として混乱を招いてしまったのも事実』
いくらだって、カヤを突き放すことはできたはずなのに。
結局あの頃の俺は、カヤの立場よりも、彼女を愛しく思う自分の気持ちを最優先させていたんだ。
「瑠衣」
聞き慣れた麻友の声が、耳に滑り込む。
目を閉じたままの俺には、いま、麻友がどんな表情をしているのかなんて分からない。
「………っ……」