everlasting love~幾星霜の果て


警察まで来たけれど、外傷もなく、いろいろと検査を受けた結果、原因不明。

ただ、意識がないというだけの状態。




「ねぇ、慶太くん。瑠衣がどうして、学校を休んでまであそこに行ったのか、知ってる?」




電話のむこうで、お母さんは泣きながら訊いてきた。




「あぁ……」




前日、瑠衣と過ごしたことを思い出すけれど、決定的な決め手になるような会話はなかった。




「……すみません、俺には分からないです」




申し訳なさそうに言えば、電話口のむこうでお母さんが落胆している姿が想像できた。



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