everlasting love~幾星霜の果て


「あの子、夏休みに突然、遺跡に行ってくるなんて言い出して。3日ぐらいだったかな、泊りがけで行ったことがあるのよ」


「………」


「その前にも一度、行くって言い出したことがあったんだけど、そのときは結局行かなかったのよね」




瑠衣とは中学の頃からの付き合いだけど。

あいつ、遺跡なんかに興味あったっけ……?




瑠衣が倒れていたあの場所と、瑠衣が好きだったヤツはきっと繋がっている。



そう確信した俺は、お母さんに尋ねてみたけれど……




「瑠衣、誰かに会うとか言ってませんでした?」


「え……?」




お母さんは少し戸惑った様子を見せたけれど、しばらくして、何かを考え込むような顔つきで話し始めた。




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