everlasting love~幾星霜の果て
ただ普通に、朝が来て、目が覚めた。
それだけのことだと思っていたのに、目覚めた俺を待っていたのは周囲の慌しい様子だった。
父さんと母さん、そして慶太。
それに、白衣を着た医師と看護師。
……病院?
目覚めた俺のからだを、医師がいろいろと調べる。
その横で、母さんが「よかった」と何度も言いながら泣きじゃくっている。
「……母さん、泣きすぎ」
呆れたように言うと、母さんはさらに泣き出し、父さんまでもが涙を流してしまった。
「父さんたちが分かるのか?」
涙を拭いながら、父さんは俺の顔を覗き込む。
「……なに言ってんだよ。父さんと母さん、それに慶太だろ?」