everlasting love~幾星霜の果て
「いないよ? 沙希だけだよ? 退院したら高校の卒業アルバム見てみたら? あたしと沙希、常に一緒に写ってるから!」
自信たっぷりに言う倉田。
……やっぱり俺の記憶がおかしかったんだ。
それから1週間ほど経ち、退院の許可も出て、俺はようやく復学した。
学校に復学してから、慌しい毎日だった。
受験勉強に、遅れた分の補習。
勉強、勉強の日々。
だけど、それらの忙しい日々は疲れることもなく、このからだにしっくりとなじんでいた。
母さんはそんな俺に、
「昔から習い事ばっかりしていたからよ」
と、昔のことを思い出しながら言う。