everlasting love~幾星霜の果て


「意外と荷物少ないから、ほとんど終わってる」




まだガムテープをしていない段ボール箱の山を指して言うと、




「いらないもんあったら、俺に譲って」




慶太は、整頓した段ボール箱の中を漁り始めた。




「おまえさぁ、引っ掻き回すのはいいけど、ちゃんと片付けて……」


「おっ、卒アル! なつかし~」




それは、慶太たちの学年が卒業したときのアルバムだった。


俺は一緒に卒業できなかったけれど、当時の担任が「思い出がたくさん詰まっているから」と、母さんに渡してくれたらしい。



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