everlasting love~幾星霜の果て


慶太と一緒になってアルバムを覗き込んでいると、倉田のことを思い出した。



“退院したら卒業アルバムを見てみたら?”



あ――……


そういえば、すっかり忘れていた。

守口沙希のこと……




「ちょっと貸せ」




慶太からアルバムを奪い取り、そこに収められた写真を食い入るように見る。


1年、2年、3年。

倉田の隣には当たり前のように守口がいた。

どの写真も、2人は肩を寄せて楽しそうに笑っている。




「なんだよ、守口と倉田がどうかしたのか?」



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