everlasting love~幾星霜の果て
「おまえさ、高校に入ってからずっと、好きなヤツがいたよな?」
想定外だった突然の質問に、数秒してから「は?」と上ずった声が出た。
「俺も知ってるヤツで、俺……“あんなヤツやめとけ”とか言ったような気がするんだよな」
「…………」
「高3の夏休みに、おまえ、そいつに会いに行ったとか言ってたし……」
俺が好きだったヤツ?
高校に入ってからずっと?
しかも、受験真っ只中の忙しい高3の夏休みに会いに行った?
「……覚えてないか?」
慶太がそう訊くよりも早く、俺は記憶をめぐらせていたけれど……
「――さっぱり。おまえ、誰かと間違ってるんじゃね?」